X メジャー第2弾アルバム『Jealousy』
『Jealousy』は、X が1991年7月1日にリリースした3枚目のアルバムです。セールスはX JAPAN名義も含めバンド最高の111万3000枚60万枚以上を売り上げミリオンセラーの仲間入りを果たしました。
左から、PATA、TOSHI、YOSHIKI、TAIJI、HIDE。
制作エピソード
メンバーは1990年11月24日に渡米し、ロサンゼルスの録音スタジオでアルバムを制作しました。(YOSHIKIはヨーロッパでのレコーディングを希望していたが、多数決でロサンゼルスに決定。「ROSE OF PAIN」の撮影といい、YOSHIKIだけはヨーロッパ思考なんですね)
『Jealousy』のコンセプトは「YOSHIKI以外のメンバーが担当した詞や曲を入れて、前作『BLUE BLOOD』『BLUE BLOOD』から約2年の間の個人の成長を見せる」ということだったので、全10曲中6曲がYOSHIKI以外のメンバーによる曲という構成になりました。
本来YOSHIKIは、本作『Jealousy』と『ART OF LIFE』(1曲で30分にも及ぶ大作)の2枚組でリリースする想定でしたが、レコード会社の必死の説得によりYOSHIKIが折れ、1枚物でのリリースになりました。
『Jealousy』アルバムレビュー
当記事では、X渾身のアルバム『Jealousy』のうち1~4曲目を、HIDEよりのファン目線でご紹介します。(5~10曲目は次回)
リマスター版が出て音が綺麗になっているので、過去のアルバムを持っていた人も購入をお薦めします。
Es Durのピアノ線
(作曲・編曲:YOSHIKI)(1:53)
当初はアルバム1曲目をアルバムのテーマ曲「Silent Jealousy」と想定していましたが、オープニングにふさわしくないと判断され、その前置き的存在の曲として「Es Durのピアノ線」が作られました。
ピアノとストリングスによるインストゥルメンタル曲。
初めはとても美しいピアノの旋律が続きますが、1:38、音が途切れたと思った次の瞬間一音高い音が鳴り響き、不協和音が流れ終わりを迎えます。その一番高い音がタイトルにあるEs(ミのフラット)の音で、この曲のタイトルはここからきているんですね。この一音はYOSHIKIがドライバーで直接ピアノ線を弾いて音を出したそう。
一応私も高校卒業までピアノを習っていたので、当時この曲を下手なりによく弾いてました。(笑)
Silent Jealousy
(作詞・作曲:YOSHIKI 編曲:X)(7:18)
YOSHIKIの得意とするロックとクラシックの融合が結実した名作で、このアルバムの代表曲でもあります。
1991年9月11日にシングルカットされています。
ファン投票で2位になった人気曲ですが、あまりに難易度が高いため演奏される機会は極めて少なく、ファンの間では幻の曲とも言われていました。(私もマイベスト3に入るくらいこの曲好きです)
しかし、2008年復活ライブ以降は比較的頻繁に演奏されていて、こんな難曲のギターパートをしっかり覚えて演奏してくれてる新メンバーSUGIZOはやっぱり本物だな~と思いました。
静かで美しいピアノのイントロから始まりますがサビのメロディを弾き終わると・・・
(※動画ではYOSHIKIの移動時間を稼ぐためTOSHIのアカペラ歌唱がありますが、原曲にはありません)
1:30~ バンドも疾走開始!!
1:51~ 早速HIDEとPATAによる美しいツインギターのハーモニーが聴けます。
1:59~ ドラムのツーバスのドコドコ音が気持ちいい。
2:13~ TOSHIのAメロ開始。とにかく早いので英語詞の部分をマスターするのは難しいのですが、Xファンは気合で覚えます。(笑)
3:06~ やっとBメロ。だんだん盛り上がりを見せてきます。「夢から覚めた血塗れの天使を 胸に抱いても」なんて歌詞、V系バリバリでいいですよね~♪
3:28~ いよいよ美しいサビが始まります。特に、3:51~「Tell me ture 何処に行けば 苦しみを愛せる」からリズムを変えることで曲調がドラマティックに展開し、感情を揺すぶられます。
4:27~ 原曲ではYOSHIKIのセリフが入るのですがライブではカットされるので、この部分はTAIJIのベースの聴きどころです。
4:36~ ここからはギターの2人が主役!!
4:38~ 2人のツインギターのハモリが秀逸です。
それにしても、いつもは派手なギタープレイ・ベースプレイを魅せる3人が下を向いて黙々と弾いています。これを見て、いかにこの曲が難しいのかがわかりますね。
5:35 HIDEがギターの指をガッとあげるところがカッコよすぎて、何度も見ちゃいます☆ 私的この曲一番のHIDE LOVEポイント。
6:12~ ドラムに変化があっていいですね。ドラムの手数が多くて難しそうですが。
6:32~ ボーカル「消して~Take me buck to the memory, to the dream」の後ろで密かに主張するギターの音が堪らないです。
7:14~ 高く昇りつめていきながら曲はクライマックスを迎えます。ジャーン!!
・・・さぁ、これであなたもXファンの仲間入り!!
※原曲ではもっとクラシックの音が加わり、激しいながらもより高尚な世界を体感できます。これぞYOSHIKIの真骨頂。
さて、気になる「YOSHIKIキスMV」ですが、「Silent Jealousy」のMVの中にキスシーンがあります!!
少女漫画に出てくるワンシーンみたいで美しい・・・。
赤い衣装のあごクイしている方がYOSHIKIで、お相手はこれまた大変お美しい外国人モデルです。オーディションでYOSHIKIの好みの人が選ばれたのでしょうか。
この映像を見ながら、「そっか~、YOSHIKIはキスする時あごクイするのか~・・・。」とか色々妄想してしまいました。(照)
なぜYOSHIKIがキスシーンをMVに取り入れたのか?
・・・きっとファンに「Silent Jealousy」を起こさせるためでしょうね。(笑)
このMVを見たい方は、DVD『X CLIPS』をどうぞ。非常に美しいので目の保養になります。
Miscast
(作詞・作曲:HIDE 編曲:X)(5:13)
歌詞はアルバムコンセプトのJealousyから連想し、栄枯盛衰がモチーフとなっています。
ギターは全編作曲者のHIDEによるもの。
0:28 TAIJIの投げキッスがエロい。(曲関係ないし)
「Miscast」は軽快なロックナンバーです。前曲の「Silent Jealousy」と比較すると、メンバーみんな余裕があるのでパフォーマンスも派手で、いかに「Silent~」が難曲なのかがわかりますね。(「Silent~」の話になってるし)
実はこの曲、HIDEがX JAPANライブのソロコーナーでアレンジを変えて自ら歌っています。(HIDEバージョンはボーカルは1オクターブ下でした)
コンピレーションアルバム『Cafe Le Psyence-hide LEMONed Compilation』の1曲として、HIDEの「Miscast」セルフカバーバージョンが音源化されています。
Desperate Angel
(作詞:TOSHI 作曲:TAIJI 編曲:X)(5:53)
TAIJIの作ったアメリカンロックンロール。
アルバムリリース後1年もたたないうちにTAIJIが脱退してしまったため、あまりライブで演奏されませんでしたが、ファンの中では隠れた人気曲。
0:00 なんと、イントロはゴスペルから始まります。
2:13~ギターソロ開始で、まずはHIDE、次に2:30がPATAがメロディを奏でます。
3:14~ HIDEがギターの弦を押さえるのに使っているアイテム、何で言うんでしょうか?
この動画じゃなくて、東京ドームライブ「破滅に向かって」DVDのHIDEが、そのアイテムを口でくわえながらギター弾いてるシーンがあって超セクシーでカッコイイのです!!
是非このBlu-rayを購入して、素敵な瞬間をご堪能ください。
※6:03~ 次にX最速と言われている「Stab Me In The Back」が控えているので、興味のある方はそちらもどうぞ。私はこの曲も好きです。
YOSHIKI、28年ぶりの写真集『XY』発売
音楽家としてだけでなく、日本人男性初の『VOGUE JAPAN』や『Numero TOKYO』の表紙など、ビジュアル&ファション面でも人々の熱視線を浴び続けるYOSHIKI・・・。
『XY』はハリウッドの一流のスタッフたちの手によってYOSHIKIの美しさが余すことなく詰め込まれ、ファッショナブルでモードな写真集に仕上がっています。
また、30分にわたるメイキングDVDには、撮影の様子や女性カメラマンMelanie氏を聞き手としたYOSHIKIの撮影直後の英語インタビューもたっぷり収録されていて、ファン必見の映像です。
写真集とメイキングDVDを収録した「豪華化粧箱」、あなたのご家庭にもおひとつどうぞ♥
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終わりに
次回は後編に続くので、引き続きお楽しみください。