こんにちは!
当記事では「イラン旅行に行くなら外せない観光スポット12選」をお送りします。
【イラン観光まとめ】イランに行くなら外せないスポット12選
主要スポットを押さえたイランツアー
私は2024年の秋にイランのツアー旅行に参加してきました。
旅行会社が用意した専用バスで、イスファハン、シラーズ、ペルセポリス、ヤズド、テヘランなどを6日間で回りました。
移動が多くハードな旅ではありましたが、短期間で重要な所を押さえたコースだったので良かったと思います。
初めてイランに行く旅行者必見の観光地だったと思うので、過去記事を都市別にまとめてみたいと思います。
イラン旅行に興味があるけど、どこを見ればいいかわからない。
そんな方のために作った記事なので、個人旅行の方もこれからツアーを申し込もうと思っている方も、是非参考にしてみてください。
イスファハーン 6か所
イスファハーンのオススメスポット1~3は、すべてイマーム広場(1979年世界遺産登録)内にあります。
1598年サファヴィー朝アッバース1世がイスファハーンへ遷都し、その後「イスファハーンは世界の半分」といわれるくらい繁栄しました。
1.シェイク・ロトフォッラーモスク
サファビー朝アッバース1世により、レバノンの聖職者シェイフ=ロトフォッラーを迎えるために1601年に着工、17年の歳月をかけ建造し、王族専用のモスクとして使われました。
ミナレット(尖塔)がないのは王族向けのモスクで、礼拝の時間に人々を呼ぶ必要がなかったから。
一番感動したのは礼拝堂内部の景色。
天井から足元まで360度どこを見回しても、細かく装飾された模様がとても綺麗でした。
夜景も素敵でしたので、時間があれば夜の散歩もおすすめします。(夜は館内は入れません)
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2.イマーム・モスク
イマーム・モスクはアッバース一世の命により1612年に着工、1630年に完成しました。
1979年のイスラム革命前は「マスジェデ・シャー(王の寺院)」と呼ばれ、と巨大ドームと4つのミナレットが特徴的で、その名に相応しい壮大な造りになっています。
シェイク・ロトフォッラー・モスクは王族のためのモスクだったのに対し、こちらは市民のためのモスクとして使われていました。
シェイク・ロトフォッラー・モスクより敷地が広く、中庭をぐるっと囲むように建物が建てられていたので見応えがありました。(礼拝堂の美しさはシェイク・ロトフォッラー・モスクの方が上だと思ったので1位に決定)
夜景もミナレットがある分、目立つのでインスタ映えすると思います。(夜は館内は入れません)
3.アリカプ宮殿
15世紀ティムール朝の時代、1・2階はアッバース1世、3~7階はアッバース2世によって建造されました。
7階建ての建物ということで、イランで最初の高層建築になります。
存在感のある大きなバルコニーですが、入場すれば観光客も登ることができます。
見てください、この絶景!!
景色だけでなく、壁画の美人画など見どころはたくさんあります。
アリカプ宮殿の夜景も絵になるので夜の散歩もご期待ください。(夜は館内は入れません)
4.チェヘルトゥーン庭園博物館
チェヘル・ソトゥーン宮殿は、サファヴィー朝のアッバース2世によって1647年に建てられ、迎賓館として使われていた建物です。
現在は庭園も含め博物館として一般公開されています。
水不足なのか、池の水はありませんでした。
宮殿内部はドーム内の優美な色使いが女性的で気に入りました。
特筆すべきはペルシャの文化や歴史が伝わってくる壁絵たち。
こちらの絵は中国風の美人が描かれていて、シルクロードの影響がうかがえますね。
庭園内にはチャイハネー(喫茶店)もありますので、見学で疲れたら一休みしてください♪
5.ハージュ橋
ハージュ橋は1666年アッバース朝の時代に建設されたレンガ造りの橋です。
長さ133メートル、幅12メートル、23のアーチからなる二重構造の橋で、地元民や観光客の憩いの場として親しまれています。
テラスでは、夏の夜に王が幕を張って川の流れを見ながら夕涼みを楽しんだそうです。
川の水がない時は、地面から橋を見上げることもできます。(上流のダムから川の水が放流されるのは2~3月のみ)
たもとにあるライオンに跨ると、結婚できるとか望みが叶うとかいわれています。
夜になるとライトアップされ、幻想的な姿が人気スポットとなっています。
観光客だけでなく地元民もたくさん来ていました。
ギターの弾き語りをしている人など素敵な風景に出会えるかもしれません。
6.マスジェデ・ジャーメ(金曜日のモスク)
マスジェデ・ジャーメはペルシャ語で「金曜日のモスク」という意味です。
イスラム教では毎日の礼拝のほか金曜にモスクに集まって集団で礼拝をする習慣があり、イラン各地に「金曜日のモスク」と呼ばれる寺院が置かれています。
「もともとゾロアスター教の寺院があった→771年イスラムモスクが建てられる→焼失後12~14世紀に再建、その後も増改築が繰り返された」という歴史的変遷があるため、様々な時代の建築様式や装飾が残っています。
2012年に世界遺産にもなった貴重なモスクなのですが、個人的には1と2のモスクを見た後だとみんな一緒に見えるかもしれないな~と思いました。
写真を見ながら印象に残っている部分をお伝えすると・・・。
ブルーとホワイトの組み合わせがめちゃくちゃ可愛い♥
「漆喰造りの見事なメフラーブ(メッカの方向を示す壁の窪み)とメンバルという階段状の説教壇が歴史的に価値がある」とガイドさんが力説していた場所。
ティムール時代に建てられた冬用の祈りの間。
シラーズ 1か所
シラーズはイラン南西部の都市で、ファールス州の州都です。
1750年から1794年まで、ザンド朝ペルシアの首都でした。
標高1600mに位置し、年間を通じて穏やかな気候のため花の咲く庭園が多く、特にバラの美しさは有名です。
1.ローズ・モスク(ナスィーロル・モルク・モスク)
カジャール朝時代の大富豪であり、建築家であり、また聖職者でもあったナシル・アル・モルクが1876年から1888年までの間の歳月をかけて建てたモスク。
正式名称はナスィーロル・モルク・モスクですが、ローズモスク、ピンクモスクとも呼ばれています。
西の礼拝堂のステンドグラスが有名で、光が射しこむ朝の時間帯は撮影をしようと多くの観光客で賑わいます。
どうですか、この美しさ!!
ステンドグラスだけでなく、壁のバラ模様もとても可愛いのでこちらも必見です。
ペルセポリス、ならびに同エリア 3か所
1.ペルセポリス
ペルセポリスはシラーズから60㎞、車で1時間のところにあります。
ペルセポリスというのはギリシア語で「ペルシアの都市」という意味ですが、イランでは「タフテ・ジャムシード(ジャムシード王の玉座」と呼ばれています。
1979年に世界遺産になりました。
ペルセポリスが紀元前518年アケメネス朝の王ダレイオス1世が建築に着手し、その子クセルクセス1世によって完成されました。
約12万5000㎡という広大な都市遺跡です。
ペルセポリスに入ってすぐに目にするクセルクセス門(正式名称:万国の門)。
遺跡中央部分にある階段のレリーフは保存状態がよく、諸国の使者の朝貢の図が詳しく描かれているのが興味深いです。
エチオピア、スキタイ、ガンダーラなど23の属国からの使者の姿が刻まれ、各国の衣装や貢物の違いがよくわかります。
2.パサルダガエ
パサルガダエはペルセポリスの北東87キロメートルに位置しています。
紀元前546年にキュロス2世の手によって建設が開始された、アケメネス朝ペルシア最初の首都です。
パサルガダエに残る庭園は、イランで最初の四分法に基づいて建設された庭園で、ペルシア式庭園として2004年世界遺産に登録されています。
代表的な遺跡「キュロス2世の墓」。
残念ながら階段を登ることはできません。
パサルガダエで出てくる芸術作品や建築物は、エラム、バビロニア、アッシリア、古代エジプト、アナトリアの影響があるそうです。
王の私用の宮殿跡。
ガイドさんの話ではまだ発掘途中とのことで、今後の修復作業に期待が持たれます。
謁見の間。
3.ナクシェ・ロスタム
ナクシェ・ロスタムはペルセポリスからは北西約 13 kmの位置にあります。
アケメネス朝(紀元前550 ~ 330 年頃)の王の墓で、クセルクセス 1 世、ダレイオス 1 世、アルタクセルクセス 1 世、ダレイオス 2 世、大きな4つの墓が崖に掘られています。
一番左がゾロアスター教神殿(と思われる建物)、残り3つが王墓です。
クセルクセス1世とダレイオス1世の墓の間にある「騎馬叙任式図」のレリーフ。
左側がアルダシール1世で、右側のゾロアスター教の最高神アフラマズダーがディアデム(王位の標識であるリボンのついた環)をアルダシール1世に手渡そうとしている図です。
ゾロアスター教神殿と思われる遺跡も残っているのが嬉しいですね。
見ているだけで想像が掻き立てられます。
ヤズド 3か所
1.沈黙の塔
イランでは1930年代法律で禁止されるまで、ゾロアスター教徒はその教えにのっとり鳥葬が行っていました。
鳥葬の地といえばヤズドの沈黙の塔が有名で、イランの代表的な観光名所の一つとなっています。
2つの小高い丘の上で鳥葬が行われていました。
低い方の左側の塔から反対側の塔を望む。
頂上の石作りの円形の塔の頂上の平地に死体が並べられました。
真ん中の穴には、鳥葬が終わった後の骨が投げ込まれました。
2.ゾロアスター教神殿
現在ゾロアスター教徒が最も多いのはインドですが、イラン国内ではヤズドが盛んです。
ヤズドのゾロアスター教神殿は教徒以外も入場可能なので、観光客も訪れやすいでしょう。
神殿の中央部には神聖な火が焚かれ続けています。
ガラス越しなのでその温かさを体感することはありませんが・・・。
敷地内にゾロアスター教の資料館がありますので、こちらもおすすめです。
ゾロアスター教についての写真がパネル展示してあり、言葉がわからなくてもどんな宗教なのかイメージすることができます。
3.金曜日のモスク
ヤズドの金曜日のモスク(マスジュデ・ジャーメ)は、ササン朝時代のゾロアスター教神殿の跡地に12世紀に建てられ、14世紀~15世紀に増改築されました。
ミナレットの高さはイラン最大の52mです!!
こちらのモスクでは、女性は入場時に配られたチャドルを着用します。
カメラマンのガイドさんに指示されて、お祈りのポーズを撮ってみました。
チャドルの模様がモスクにマッチしてますね。
テヘラン 2か所
テヘランは、アルボルズ山脈の南麓、標高約1200メートルの高原にあります。
1795年カージャール朝のアーガー・モハンマド・ハーンによって遷都され、20世紀初頭パラヴィー朝政権によってインフラ整備と高層ビルの建築が進められ、現在の街の形となりました。
人口869万人、イランの行政・経済・宗教・文化の中心地として発展しています。
1.ゴレスターン宮殿
ゴレスターン宮殿は、サファヴィー朝時代(1501〜1736年)の建造物がベースとして、拡張と増築の末19世紀にガージャール朝の王の邸宅兼政庁として改築されました。
「ゴレスターン宮殿=バラの園」という名前の通り、庭園にはバラの花が綺麗に咲いていました。
2013年に世界遺産に登録されています。
庭も外壁も花で溢れていてロマンチックな雰囲気ですね。
現在は主に8つの構造物からなり、うち7つの建物が博物館として使用されています。
建造物の一つ、タフテ・マルマルの内部。
豪華絢爛すぎて言葉が出ません・・・。
次に紹介するのは、民俗学博物館(アブヤーズ宮殿)。
宮殿を博物館として使っていて、ペルシャの民族衣装や生活用品が展示されています。
イラン女性の民族衣装が独特すぎてビックリ!!
2.イラン考古学博物館
イラン考古学博物館は、紀元前6000年から19世紀に至るまでイランの考古学的、歴史歴に重要な美術品を集めた、国内最大の博物館です。
建物は本館と別館の2棟からなり、本館はイスラム文化が入る前、別館はイスラム化以降の展示品で構成されています。
写真は本館入口です。
本館の展示にある、ペルセポリスのトリピュロンの中央階段。
別館では、8世紀以降イスラム化された後のイランの重要な出土品や美術品などが収蔵されています。
たとえば、モスクの祭壇の横に置かれるミンバル。(モスクの礼拝堂内にある説教台)
彫刻が繊細で綺麗なので撮影しました。
終わりに
イラン観光まとめ記事「おすすめ観光スポット12選」はいかがでしたでしょうか。
「イランに行ってみたいけど、どの観光地を回ったらわからない」「イラン旅行に行った気分になりたい」という方は参考にしてみてください。