【防衛省見学ツアー】極東軍事裁判や三島事件の現場を体験

今回の記事は、防衛省見学ツアーのレポートです。

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2020年1月22日に行った時の記事です。
目次

有休取れたら是非行ってほしい、防衛省見学ツアー

防衛省って見学できるの?

〇〇省って敷居が高そうだし、ましてや防衛省なんて国家機密がたくさんあってセキュリティとかめちゃめちゃ厳しそう、職員でもない一般人が入れるの?と思われてる方、多いんじゃないでしょうか。

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私もその一人でしたが、たまたま池上彰の番組で防衛省見学ツアーが紹介されていてその存在を知りました。(池上彰の番組わかりやすくて好きなのでよく見てます)

一緒に見てた夫も「行きたい」と言っていて、平日しか開催されないようなので、2人揃って有休取れたら行こうということになりました。

「有休取るなら、仕事休みたいのは一番寒い時期の水曜日(労働者にとっては一番嬉しいシフト)」ということで、2020年1月22日に休みが取れたので、この日に予約し行くことになりました。

どうやって予約するの?

所要時間及び見学する施設

事前予約により、月曜日から金曜日まで(祝日及び年末年始休暇間を除く)の午前・午後各1回の定時見学となり、案内は省側が行います。

午前 午後
受付時間 09:10~09:20 13:10~13:20
見学時間 09:30~11:45( 2時間15分) 13:30~15:40(2時間10分)
見学施設 市ヶ谷記念館、屋外ヘリ展示場、厚生棟、殉職者慰霊碑など 市ヶ谷記念館、屋外ヘリ展示場、厚生棟、広報展示室(月~木)、防衛研究所(金)など

予約方法

電話又はインターネットでの予約となります。

① 電話による予約
見学者が10名以上の場合は見学日の2週間前(土日祝日等を除く)までに、見学者が9名以下の場合は見学日の2日前(土日祝日等を除く)16:30までにお申し込みが必要です。

TEL 03-3268-3111(代)/03-5366-3111(代)(内線21904)

予約受付・お問合せ時間:平日 9時00分~12時00分、13時00分~16時30分

② インターネットによる予約
見学者が10名以上の場合は見学日の3週間前(土日祝日等を除く)までに、見学者が9名以下の場合は見学日の1週間前(土日祝日等を除く)までにお申し込みが必要です。

防衛省HPインターネット予約ページ: https://www.mod.go.jp/j/publication/tour/ichigaya/ippan/web.html

予約受付開始日

予約受付開始日は、見学希望日の2ヵ月前(予約受付開始日が土日祝日及び年末年始休暇間は、次の平日)からとなります。

ツアー参加の注意事項

  1. 警備の都合上、当日受付時に本人確認を行いますので、運転免許証、健康保険証、パスポート、写真付住民基本台帳カード又はマイナンバーカードのいずれかを必ず御持参ください。お持ちいただけない場合、ツアーへの参加はできません。
  2. 受付時間中にお越し頂けない場合、ツアーへの参加はできません。
  3. 警備の都合上、ツアーへ途中から参加することや、途中でのお帰りはできません。
  4. ツアーは市ヶ谷地区内を徒歩で移動(約1.3㎞)しますので、歩きやすい服装でお越しになるようお願いします。また、天候に応じて、雨具の準備、熱中症対策として、こまめな水分補給、日傘等の準備をお願いします。
  5. お車(バイク・自転車含む)でのお越しは固くお断りしております。貸切バスの乗り入れは乗降時のみ可能ですが、必ず予約時にお申し出ください。なお、市ヶ谷地区内に駐車場はございません。
  6. 手荷物等をお預かりするロッカー等はございません。
  7. ツアー中は禁煙とさせていただいております。
  8. 飲酒をされての参加は固くお断りしております。飲酒をされていることが判明次第、見学を中止させていただく場合があります。
  9. 車椅子で見学を予定されている方は予約時に必ずお申し出ください。また、車椅子の貸出しをしております。御希望の方は予約時に必ずお申し出ください。(台数に限りがあります。)ただし、操作等は同行者の方に行っていただくようお願いいたします。なお、ツアー中、階段やエスカレーターを使用しての移動がありますので、見学コースを一部変更する場合がございます。また、荒天時における傘のご使用は危険ですので、レインコート等の準備をお願います。
  10. 防衛省では、政府の進める環境対策に率先して取り組むため、令和2年1月20日から市ヶ谷地区の売店等のレジ袋が廃止になります。 お買い物の際にはマイバッグをご持参ください。 何卒ご理解・ご協力よろしくお願いいたします。
  11. 情勢及び天候によりツアーを中止又は経路を変更する可能性がありますので、予めご了承ください。
  12. 授乳室及びおむつ交換所等の施設はございませんのでご注意ください。
  13. 外国籍の方で身分証にパスポートをお持ちの方は、名簿の住所欄にはパスポートナンバーをご記載ください。
  14. ツアーをキャンセルされる場合には必ずご連絡ください。

防衛省見学ツアーに関する詳細は、防衛省HPをご覧ください。

https://www.mod.go.jp/j/publication/tour/ichigaya/index.html

体験レポート

出発~入場受付

早起きが苦手な私たち夫婦は午後の部で予約していたので、13時過ぎ防衛省到着を目指し出発しました。

”防衛省=市ケ谷”のイメージが強いと思いますが、市ヶ谷駅の他にも曙橋駅、四ツ谷駅からも行けます。

私たちは都営新宿線の曙橋駅から防衛省に向かいました。

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少し早めに防衛省正門前に着いたので、近くでトイレに行ける所はないかなと探していたら、ちょうど靖国通りを挟んだ向かい側にポプラがありました。

幸いポプラはトイレを開放していたので、利用することができました。

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ではいざ、防衛省へ!!

「正面入り口集合ってどこ!?」って思っていたら、ゲート左側に赤いコートを着た、”いかにもガイドっぽいおねえさん”や、黄色いジャンパーを着た男性スタッフがいたので、ここで受付をすればいいんだなということがわかりました。

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私たちは男性スタッフに名前を告げ、事前に防衛省から送られた予約確認メールを印刷した紙と各自の運転免許証を提示し、「見学者用立入証」を受け取りました。

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立入証をパスモやスイカのようにタッチして、防衛省の敷地内に入りました。

改札左側の待ち合いコーナーのようなところで参加者全員が集合するのを待ちました。

ちなみにここにもトイレはありました。中は入っていないのでわかりませんが、数は少なそうなのでトイレは防衛省に入る前に済ませておいた方が良さそうです。

見学開始~庁舎A棟

まずは防衛省の案内図をご覧ください。

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午後の見学コースは、正門 → 儀仗広場(西側) → 市ヶ谷記念館 → 屋外ヘリ展示場 → 厚生棟(※広報展示室)→1階で見学・休憩) → 儀仗広場(東側) → 正門です。(※金曜日は広報展示室を防衛研究所の見学に変更)

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防衛省は丘の上に建っているので、エスカレーターで登ります。

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エスカレーターを降りると左に進み庁舎A棟の前で止まり、ガイドさんの説明を受けました。

庁舎A棟は、防衛大臣をはじめ内部部局、統合幕僚幹部などの防衛の中枢機関が使用している官公庁最大規模の庁舎です。

また庁舎A棟の屋上には、都内最大規模のヘリポートがあります。

庁舎A棟の前は儀仗広場になっており、皇族や国賓などが防衛省を公式に訪問・視察する場合、敬意を表するための儀仗が行われます。

庁舎A棟の説明が終わると、庁舎C棟、B棟の前を通り、市谷記念館に向かいます。

市ヶ谷記念館

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防衛省見学ツアーの一番の目玉はやはりここでしょう。

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市ヶ谷記念館は、「極東軍事裁判」「三島由紀夫自決」などの歴史的な出来事があった場所です。

1937年に陸軍士官学校本部として建設、防衛庁本庁の新庁舎建設・移転に伴い解体されましたが、便殿(びんでん)の間(天皇の行幸時に利用した部屋)や校長室(陸軍省時代は陸軍大臣室)を含む本部正面・車寄せや大講堂といった一部分のみを残し、1998年に現在の場所に移設されました。(現在の庁舎A棟が建っている場所にあった)

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ガイドさんの案内に従って中に入り、1階の大講堂に入りました。

大講堂は、戦後GHQによる極東軍事裁判が行われた会場です。

ベンチに座って「市ヶ谷台の歩み」というDVDを全員で鑑賞しました。

DVD鑑賞が終わると、大講堂内各所に移動して説明タイム。

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解体の際に寄木の床材も番号を振り、正確に同じ順番で移築したそうです。

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戦前、天皇陛下が卒業式などの行事で臨席される際に使用された玉座の位置が示してあります。

玉座から天皇陛下が見渡した際、2階にいる人の視線が実際よりも低く感じられるよう、大講堂の床は演壇に近づくほど高くなるよう傾斜しています。

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玉座背面の壁には、しっかりと菊の御紋があしらわれています。

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両サイドの壁のパネルも、奥行きを持たせて天皇陛下が遠くに感じられるよう配慮されて作られたとのこと。

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演壇に出る所も案内されました。

右が天皇陛下が玉座に向かってお進みになる階段、左は一段下の演壇に行ける通路です。

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「もしかして、天皇陛下がお登りになった階段を私たちも登れるの!?」と思ったらそれはダメで、私たちが行けるのは左の方だけでした。(階段は触っていいと言われたので触りました)

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演壇からの眺め。

更に上から見下ろしていた、陛下からの眺めはどんなものだったのでしょう!?

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演壇前にある証言台。

当時のものではなく、ドラマに使用されたものを寄贈してもらったのだとか。

撮影スポットになっており、私たちも撮っていただきました。

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一通り説明を聞き終わると自由見学になったので、まずは東側から。

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壁際のショーケースには軍服が展示されていました。

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色々展示品はありましたが、一番印象に残っているのはこの義足。

戦前の天皇陛下が神格化されていた時代に「皇后陛下から下賜された義足」なんて、ものすごくありがたいものだったんだろうな~。

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西側のショーケースは、刀剣類が多く展示されていました。

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竹田宮恒徳王がバンコクへ出張の際に、第15軍司令部より献上された刀だそうです。

刀身の絵と文字は、昔ビルマのセイロン島攻略などの物語が刻まれているそうです。

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形が珍しいのと、刃に刻まれた模様が綺麗だったので撮影しました。

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自由時間が終わったので、旧陸軍大臣室と旧便殿の間がある2階へ。

旧陸軍大臣室(前陸自東方総監室)は、初めは士官学校長室として使われ、1941年以降は陸軍大臣室、1960年は陸上自衛隊東部方面総監の執務室として使われました。

1970年11月25日に、この部屋で三島由紀夫は割腹自殺をしました。

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三島がバルコニーに立つ前に、止めに入った幕僚たちと揉み合ってできた刀傷が3か所残っています。

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窓からは、三島が演説をしたバルコニーが見えます。

最後に案内されたのが、隣の部屋「旧便殿の間」。

士官学校時代天皇陛下の御休憩所だった部屋で、その後は陸上自衛隊幹部学校長室として使われました。

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当時冷房設備が不十分だったため、窓の上に通気孔があったなどの説明を受けました。

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暖炉が建物のレトロ感を出してますね。

2階の見学が終わり、1階の玄関に移動。

入る時は玄関をゆっくり見られなかったので、急いで写真を撮ります。

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陸軍士官学校一号館時代、正面に掲げられていた大時計。

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同じく、正面に掲げられていた「桜」マーク。

屋外ヘリ展示場

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まだ少し自由時間があったので、市谷記念館の前にあるヘリコプターも見てきました。

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コックピットの中もじっくり見られて嬉しかったです。

見学時間終了後、ガイドさん引率のもと参加者全員で厚生棟に移動します。

スディルマンの像

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スディルマンはインドネシア共和国の初代国軍司令官で、この銅像はインドネシア共和国国防大臣より防衛省に寄贈されたもの。

第二次世界大戦後、スディルマンはインドネシア独立戦争においてインドネシア軍を最高司令官として率いた人物であり、インドネシアでは現在も広く尊敬され続けている英雄だそうです。

厚生棟

最後に見学先は厚生棟です。(※厚生棟の内部が見学できるのは午後のツアーのみ)

厚生棟は、職員の福利厚生の場で、食堂、スターバックスコーヒー、ファミリーマート、土産屋、体育館、武道場、図書室や医務室などがあります。

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入った印象は、大学の学生課みたいな感じだな~と思いました。

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「敬礼に始まり敬礼に終わる」って感じ!?

2階の広報展示室に入り、初めに自衛隊の活躍を紹介するDVDを見ました。

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なんかこの雰囲気体験したことあるな~と思ったら、朝霞の「りっくんランド」に行ったのを思い出しました!!

DVD鑑賞後、各自衛隊等の展示コーナーに入りました。

ここでは見学だけでなく、写真も撮影可です。

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防衛省の模型

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・・・と各自衛隊の模型が展示されていました。

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実際に使われているのと同じ迷彩服試着コーナーもありました。

広報展示室の見学が終わったら、厚生棟1階で土産屋を見て回りました。(ここも撮影禁止だったのは残念)

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色々迷って買ったお土産は、シーフードカレーソースでした。(笑)

感想

2年前に行った赤坂迎賓館といい、国の施設を回るのって特別な感じがしますよね。

歴女としては、色んな歴史の舞台となった市ヶ谷記念館に行けたのが嬉しかったです。

また、広報展示室の自衛隊の仕事ぶりを見て、改めて国防や自衛隊の大切さ、ありがたみなどを実感しました。

有休を取ってでも、是非見に行っていただきたい施設です。

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次は、国会議事堂見学に行ってみようかな~。

概要

施設名:防衛省
所在地:東京都新宿区市谷本村町5-1
代表電話:03-3268-3111 / 03-5366-3111
定休日:土日・祝日及び年末年始
HP: https://www.mod.go.jp/j/publication/events/ichigaya/tour/index.html

終わりに

防衛省見学ツアー、いかがでしたでしょうか?

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普段なかなか行けない場所ですし、歴史も国防も学べるので、是非大人の社会科見学として行ってみてくださいね。

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この記事を書いた人

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