当記事では、イランの古都イスファハーンにあるマスジェデ・ジャーメをご紹介します。
イランのイスファハーン観光 マスジェデ・ジャーメ(Masjed-e Jāme)体験レポ
マスジェデ・ジャーメの成り立ち
マスジェデ・ジャーメはペルシャ語で「金曜日のモスク」という意味です。
イスラム教では毎日の礼拝のほか、金曜にモスクに集まって集団で礼拝をする習慣があるので、イラン各地に「金曜日のモスク」があります。
こちらにあるマスジェデ・ジャーメはイスファハーンで最も古く、771年に建てられました。
もともとゾロアスター教の寺院があり床下に遺跡が残っていましたが、その上にイスラムのモスクが建てられたのでした。
一度消失が起き、残っているものの大部分は12~14世紀に再建されました。
その後も増改築が繰り返されたため、様々な時代の建築様式やタイルワーク、アラベスク文字などが残っています。
体験レポ
中庭を中心に四角形で囲む形でマスジェデ・ジャーメは建っています。
入口上部のレースのような装飾にうっとりします。
まず案内されたのは北西エイヴァーンの北側にある礼拝堂。
イル・ハーン朝のスルタン・オイジャイトゥーのために造られました。
「漆喰造りの見事なメフラーブ(メッカの方向を示す壁の窪み)とメンバルという階段状の説教壇が歴史的に価値がある」とガイドさんが力説していました。
メフラーブには、びっしりと書かれたクルアルーンの文字が印象的です。
イスラムのカリグラフィーもモスクならではの芸術ですよね。
天井の装飾は一見地味なのですが、細かい模様に職人魂を感じます。
奥に入ると、ティムール時代に建てられた冬用の祈りの間があります。
床一面にペルシャ絨毯が敷き詰められていて、この広い面積を思うとかなり高そうです・・・。
ガイドさんの説明はここで終わって、一旦解散。
フリータイムでなんとなく入った渋めの礼拝堂。
これだけ見たら、キリスト教の教会と言っても違いはわからなさそう。
茶色のレンガで作られた小さなドーム型天井を多数の列柱が支えています。
アーチが林立する様は、スペイン・コルドバのメスキータを思い出させました。(メスキータはもっと派手だったけど)
ネット状の窓から柔らかい光が射しこんで、なんだか癒されます。
またまた外に出ました。
やはり上部の装飾が気になります。
海の中にあるお城みたい・・・。
どこを見てもブルーのタイルが可愛いです。
精巧なタイルと左右対称のメナーレが完璧すぎる!!
タイルの細かい部分が気になって、つい写真を撮ってしまいます。
感想
ここはイラン観光で一番初めに見学したイスラム寺院だったので、私にとっては何もかもが新鮮でした。
めちゃくちゃ詳しいガイドさんが建物について細かく説明してくれたのに、写真を撮ることに気を取られほとんど覚えてなくて反省してます・・・。
マスジェデ・ジャーメ 概要
所在地:Isfahan Province, Isfahan, Majlesi St, MM9P+V3C, Iran
電話番号:+983134456400
営業時間・定休日・入場料は変動がありますので、直接施設にお問い合わせください。
終わりに
イスファハンのマスジェデ・ジャーメは再建と改築を繰り返して様々な建築様式が混在していることから、「寺院建築の集大成」と呼ばれているそうです。
余裕のある方は、見学前にペルシャの王朝の歴史とイスラム建築の予習をしていくとより楽しめるものになるかと思います。