モロッコの旅も後半です。
関連項目:シャウエンの青の世界でリアルに迷子になる
今回の記事は、2019年4月11日に行ったマラケシュのバヒア宮殿の記録です。
バヒア宮殿
イスラムの権力者の夢の跡・・・
バヒア宮殿は、19世紀後半、アラウィー朝ハッサン1世の宰相アリ=バハメットの私邸として建てられました。壁や柱の彫刻も立派で、各部屋には彩り鮮やかなタイル、天井には細密画が描かれ、まさに豪華絢爛です。その美しさから、「モロッコのアルハンブラ宮殿」とも呼ばれているそうです。
この大宰相は、4人の正妻(※イスラム教だからね)と24人の側室がいたそうで、彼女らの部屋の装飾は立場によって明らかな格差がありました。
宰相お気に入りの、第3の正妻の名前からバヒア宮殿と名付けられたそうですが、第1・第2の正妻の嫉妬が怖いですね・・・。
フランスの植民地時代はフランスの将軍が住んでいたり、現在は国王もマラケシュに立ち寄る際は宿泊するという、大変由緒ある宮殿です。
アラビア風の幾何学模様が有る建物のことを「ムーア式建築」と呼ぶそうです。
体験記
入口
では、バヒア宮殿観光のはじまりはじまり~。
入口はたくさんの人!!
入場口。ここで入場料を払います。
白い壁に青い線が涼し気です。
トリコロール!?
正妻の部屋
入場口の建物を出ると、一つ目の中庭に出ます。
この庭の周りを正妻4人の部屋が囲んでいます。正妻たちはここで何を話していたんでしょうね・・・。
進むままにどんどん写真を撮っていったので、どれがどの部屋なのかちゃんと把握できていないのですが、とりあえず選りすぐりの綺麗な写真を載せますね。
天井にはアトラスシーダ(ヒマラヤスギ科に属する、アトラス山地を原産地とする杉)の彫刻が施されています。
正妻部屋は精彩を欠かないので(何気にダジャレ)、装飾はどこもかしこも凝りまくり。
上部のギザギザがいい感じ。
窓の上のモザイクの落ち着いた緑色が好き。
権力者の正妻とはいえ、窓の格子が囚われの身を暗示させます。
側室の部屋
敷地を更に奥に進むと、この広い広場の周りをぐるりと24人の側室たちの部屋が囲んでいます。
ガイドさん曰く、「側室の部屋だから天井の装飾も地味でしょ!?」だって。
ステンドグラスはあるけど、正妻の部屋に比べたら地味さは否めないかも。
広場で見世物があっても、側室たちはこの窓から眺めることしかできなかったらしいです。イスラム世界は女に厳しいね~。
天井の模様が曼荼羅に見えるんだけど、疲れてるのかな・・・。
正妻部屋との違いを強いていうならば、原色が多くて優美さに欠けるとか!?
2つ目の中庭
中庭は相変わらず南国の植物が生い茂り、小鳥のさえずりも聞こえてきて癒されます。
みかんの木をよく見かけます。
この中庭に面する門がまた凄いんですよ。
ズ~ムイン!!豪華すぎる!!
この模様が菊の御紋に見える私は、立派な日本国民。
宰相の部屋(多分)
最後の方は疲れちゃってガイドさんの話を覚えちゃいない。一番豪華だから宰相の部屋だと思うんだよね~。(適当すぎてごめんなさい)
天井の明り取り。
水を使う場所でしょうね、きっと・・・。
珍しいピンク色の壁紙。
ステンドグラスがモロッコに渡る経緯を聞いたんだけど、スペインから職人を連れてきたとかだったかな・・・。(うろ覚え)
ドアの彫刻も、入り口のタイルも綺麗ですね。
もうね、いくつ中庭があるのかわからないよ。ただ空が青くて眩しい・・・。
この綺麗な天井ともそろそろお別れ・・・。
長い宮殿の旅は終わり、現実世界に戻ります。
終わりに
いかがだったでしょうか?
イスラムのハーレムな宮殿を見るのはトルコのイスタンブールのトプカプ宮殿以来ですが、なんかこっちの方が人数も具体的だったりしてリアルに感じました。
建築の美しさに感嘆すると同時に、21世紀を自由に生きる女の身としては、その妻たちの境遇に感情移入していたたまれない気持ちになるのでした・・・。
「モロッコのアルハンブラ」と呼ばれるほどの美しい建物なので、マラケシュの必見スポットです。
次回は、マラケシュのクトゥビアの塔とジャマエルフナ広場、この旅行中ダントツでリッチだった5つ星のホテルをご紹介します。