今回は、渋沢史料館についてリポートします。
2018年7月8日(日)に行った時の記事です。
渋沢史料館
2024年新紙幣の一万円札の顔に選ばれました!!
2019年4月9日、「財務省は千円、5千円、1万円の紙幣を、2024年に一新することを発表した」というニュースはご存知ですよね?
その中でも一番高額な1万円札の肖像に選ばれたのは、今回の渋沢史料館の主役・渋沢栄一。
今まで一万円札の顔をはっていた福沢諭吉ほど知名度はないけど、きっと日本のために頑張ったすご~い偉い人に違いない。でも一体、何をやった人だっけ・・・!?
そんなみなさんのために、これから渋沢栄一について一緒に学んでいきましょう。
渋沢栄一の人生
豪農の長男として生まれ尊王攘夷運動に燃えていたと思えば、幕臣となり徳川昭武(徳川慶喜の弟)に随行してパリ万博を見学できたりと、ドラマチックな人生を歩んでいます。
大政奉還後徳川慶喜に「お前の好きな道を行け」と言われ、大蔵省官吏を経て第一国立銀行を設立したり、王子製紙,大阪紡績など500余の会社設立に関与し,日本資本主義の発展に貢献しました。
1916年実業界を引退後、東京商科大学など実業教育機関の創設や各種の社会事業に尽力し、91歳で生涯を終えました。
渋沢史料館とは
渋沢史料館は、渋沢栄一の活動を広く紹介する博物館として、1982年に開館しました。
かつて栄一が住んでいた旧渋沢邸跡地に建ち、栄一の生涯と事績に関する資料を収蔵・展示し、関連イベントなども随時開催しています。
渋沢資料館の本館と、付属施設として晩香廬・青淵文庫があります。第2次世界大戦の空襲により渋沢邸は消失しましたが晩香廬と青淵文庫は焼け残り、現在は国の重要文化財に指定されています。
この機会に都内近郊の方はここに訪れて、渋沢栄一をもっと身近に感じましょう!!
渋沢史料館
1Fには、ミュージアム・ショップ、書籍の閲覧コーナーがあります。本館2階が展示室で、常設展示室では、渋沢栄一の生涯と幅広い分野にわたるその事績に関する資料を、写真とともに展示しています。企画展示室では、各期間毎にテーマに沿った展示を行っています。
何故首から下はちゃんと作らなかったのか謎。
晩香廬(ばんこうろ)
晩香廬は、渋沢栄一の喜寿を祝って現在の清水建設(株)が贈った洋風茶室です。
1917年の竣工で、丈夫な栗材を用いて丹念に作られ、暖炉・薪入れ・火鉢などの調度品、机・椅子などの家具にも、設計者の細やかな心遣いが見られます。晩香廬は賓客を迎えるレセプション・ルームとして使用されました。
青淵文庫(せいえんぶんこ)
青淵文庫は、渋沢栄一の80歳のお祝いと、男爵から子爵に昇格した祝いを兼ねて竜門社(当財団の前身)が寄贈した鉄筋コンクリートの建物で、1925年竣工されました。
「文庫」の名前が示す通り、本来は渋沢が収集した「論語」関係の書籍収蔵のために建築されましたが、青淵文庫の完成前に発生した関東大震災によって収蔵予定だった書籍は焼失してしまいました。
青淵文庫自体は震災での被害を逃れていたため、渋沢栄一には「もう少し青淵文庫が早く完成していれば」という複雑な想いがあったようです。
収蔵すべき書籍がなくなってしまったため、震災後は主に接客の場として活用されました。
総評
感動レベル☆☆☆☆☆ 「この人なくして日本の近代化はなかったんだ」と勉強になりました。また、晩香廬・青淵文庫が素晴らしいです。
リーズナブル度☆☆☆☆ 入場料300円なので安いと思います。
空いてる度☆☆☆☆☆ 休日でも空いてました。
撮影自由度☆☆ 渋沢資料館・晩香廬の内部は撮影禁止、青淵文庫は一部撮影不可でした。
子連れも楽しめる度☆☆☆ 歴史や古い建物が好きなお子様なら楽しめるかもしれません。
体験記
渋沢史料館を選んだ理由
先日友達とイエモンファンの吉井さんゆかりの地ツアーで飛鳥山公園に初めて行った時、公園内に北区飛鳥山博物館、紙の博物館、渋沢史料館があることを知り、機会があればまた行きたいなと思っていました。
後日ぐるっとパスを購入したら飛鳥山博物館と紙の博物館は対象施設ということがわかり、この2施設は無料&渋沢資料館は自腹で3つまとめて夫と行くことにしました。
渋沢史料館への行き方
私達夫婦のぐるっとパスの有効期限は2018年7月10日で、二人とも6月下旬に仕事を始めたので実質ぐるっとパスを使ってのお出掛けできる日は今日が最後です。
JR京浜東北線王子駅が最寄りだそうですが、私達は東京メトロ南北線西ヶ原駅で下車して、飛鳥山公園を目指しました。
5分くらい歩くと公園の駐車場が見えてきて、駐車場を通り過ぎると渋沢史料館が見えてきます。
渋沢史料館
建物に入ると、ロッカーに荷物を入れ受付を済ませます。入場したら、渋沢栄一の生涯と功績を25分にまとめた上映コーナーがあるので、まずここで渋沢栄一が何をした人なのか予習していきましょう。
2階に上がると、いよいよ本格的な展示が待っています。渋沢栄一の生い立ちから91歳で亡くなるまでの人生を順を追って紹介されています。
※渋沢資料館は館内が撮影禁止だった為、写真はありません。
晩香廬
たまたま私達が訪れた日は、学芸員による晩香廬の説明があったのでより深く知ることができました。
入口入ってすぐ右側の談話室に通され、そこでの説明がメインでした。(入口左側はお手洗いと台所があると聞きました)
内部は撮影禁止だった為写真はありませんが、ネットで探せば出てくるので気になる方は見てみてください。
談話室は和洋折衷の大広間で、大きい暖炉に、テーブルと椅子が配置され賓客をもてなし、寛げる空間になっています。
暖炉の上部のタイル部分には「寿」の文字(80歳のお祝い「傘寿」から)、キャスター付きで移動しやすい火鉢、シェード(笠)に薄い淡貝を貼った照明の飾りには鶴が描かれ、天井の模様の中にはリスや鳩もいます。
その他にハートマークのデザインなどもあり見所満載なので、見学の際には細部までチェックしてください。
青淵文庫
美しい芝生の奥に見えるのが堅牢な佇まいの「青淵文庫」です。
渋沢家の家紋「丸に違い柏」をモチーフに、柏の葉がデザインされたステンドグラスやタイルが使用される鉄筋コンクリート並びに煉瓦造りの洋館です。資料を火の手から守るため、防火扉も使われています。
入って右側に階段が見えます。残念ながら上には昇れませんが・・・
左側の大広間に入ってみましょう。
美しい!! ダンスパーティーとか似合いそうですよね。
絨毯の中央には、「寿」と「蝙蝠(こうもり)」のデザインも。「蝠」が「福」に通じることから、幸福を招く縁起物とされるものです
傘寿と公爵への昇格のお祝いの意味が込められ、ステンドグラスの中央には、「寿」の図柄、左右には寄贈者の竜門社(現在の渋沢栄一記念財団)を意識した「昇龍と降龍」が描かれています。
椅子も何気に高価そう。
概要
住所:東京都北区西ケ原2丁目16−1
TEL:03-3910-0005
開館時間:【渋沢史料館】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【晩香廬・青淵文庫】 10:00~15:45
休 館 日: 月曜日(祝日・振替休日の場合は開館)
祝日の代休(祝日・振替休日の後の最も近い火曜日~金曜日の1日)
年末年始(12月28日~1月4日)
臨時休館日(運営上やむを得ず休館することがあります。公式HPをご確認ください)
URL: https://www.shibusawa.or.jp/museum/index.html
感想
今まで渋沢栄一のことは「明治時代に経済界で活躍した人」ぐらいのイメージであまりよく知らなかったので、ここで彼の功績を詳しく知ることができて良かったです。
きっと、2024年からの新一万円札に対しても愛着が持てるはず。
そして、戦災の焼失を免れた晩香廬と青淵文庫は素晴らしかったです。やっぱり明治・大正時代の華族の建物は好きです。
3施設とも一見の価値はあるので、飛鳥山公園に来た際は是非お立ち寄りください。
次回は、そっくり館キサラをご紹介します。