今回は、ぐるっとパスで無料で見学できる旧岩崎邸庭園についてレポートします。
2018年5月18日(金)に行った時の記事です。
旧岩崎邸庭園
関東大震災と空襲をくぐり抜けた明治からの邸宅
明治11年に三菱財閥初代の岩崎弥太郎が土地を購入し、明治29年三代目岩崎久弥の代に、洋館と撞球室はジョサイア・コンドル、和館は日本人建築士の設計で建てられました。(ジョサイア・コンドルは鹿鳴館の設計で有名です。)
大正12年関東大震災でも建物は健在で、被災した近隣住民に避難所として開放されました。
岩崎邸は空襲も免れ、戦後はGHQに接収され昭和28年に日本政府に返還されました。
現在所有は文部科学省が、管理は東京都によって行われています。また洋館、和館、撞球室ともに国の重要文化財に指定されています。
三菱財閥三代目・岩崎久弥。
三菱財閥初代の岩崎彌太郎は福山雅治主演で話題の大河ドラマ「龍馬伝」の影響もあって人々に強烈なインパクトを残したのではないでしょうか。
久弥は三代目だから彌太郎の孫かと思ったら、長男だったんですね。(二代目・彌之助は彌太郎の弟)
久弥は慶応普通部(現在の大学)を卒業後アメリカに留学し、帰国後の明治24年に三菱社に副社長として入社、明治27年には叔父彌之助に代わって社長に就任します。三菱財閥三代目として長崎造船所の近代化、東京・丸の内地区の開発、麒麟麦酒、農政事業、製紙業などの創業にも関わり、事業を拡大していきました。
終戦後は財閥解体により三菱の前役職を辞任、千葉県富里の末廣農場の別邸で引退生活を送ったそうです。
久弥は文化事業や社会貢献にも力を入れており、東洋文庫を設立したり、岩崎家所有だった清澄庭園、六義園を東京市(当時)に寄贈したそうです。
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総評
感動レベル☆☆☆☆☆ 昔の華族の建物はいいですね~。鹿鳴館はこんな感じだったのかなと妄想してしまいます。そして、洋館だけでなく和館、撞球館、広いお庭もあってみどころ満載。
リーズナブル度☆☆☆☆ ぐるっとパスだと無料。なくても400円なので安いです。
空いてる度☆☆ 私が行った平日でも2組団体客がいました。土日はもっと多いかも?
撮影自由度☆☆ 平日のみ館内撮影可でした。(地下は撮影不可)三脚・自撮り棒はNGです。
子連れも楽しめる度☆☆☆ 非日常を味わえるのでお子様でも楽しめるのではないでしょうか。
体験記
旧岩崎邸邸園を選んだ理由
私は大の洋館好きなので、旧岩崎邸庭園には前から行ってみたいと思ってました。上野は何度も行ったことあるのに、ここは少し離れているので気になりながらも行かずじまいだったのです。ぐるっとパスで無料で行ける施設だと知ってこの機会に絶対行こうと決めてました。
大江戸線上野御徒町駅から徒歩約10分
我が家は大江戸線がアクセスが良かったので上野御徒町駅から行きましたが、他にも銀座線上野広小路駅徒歩10分、JR御徒町駅徒歩15分というルートがあります。
敷地の入口に入ってからも少し歩くのでやっぱり昔のお屋敷は広いな~と実感しました。
洋館からの~
緩やかな坂を上ると受付が見えて、ぐるっとパスで入場手続きを終え、まずは洋館見学から開始です。
洋館が見えたと思ったらまさかの工事中!!
一応下に工事前の看板の写真を載せておきます。
洋館に入ってすぐに、旧岩崎邸庭園の紹介DVDを上映している部屋があるので、まずはこれを見るのをお薦めします。椅子があるから休憩もできますしね。
平日は撮影可とのことなので、写真をたくさん撮りました。
お金持ちの邸宅の象徴、暖炉。
庭が眺められる大きめの窓が素敵。昔はここでどんな景色を眺めたのでしょう・・・。
階段上がるのもワクワクします。
2階の婦人客室。ピンクが可愛らしい。
2階客室。金箔のついた壁紙が豪華。
2階のバルコニーからの眺めが最高です。ここで花火を見てみたい。
和館へ移動
洋館は迎賓館、和館は家族の住居だったそうです。明治生まれの人はまだまだ和室の方が落ち着くと思っていたんでしょうね。洋館と和館は繋がっています。
床の間。
庭に降りて和館を外から見た図。
最後は撞球館へ
一旦庭に出て、洋館の右奥にある撞球館を見に行きます。平成25年7月末に修復工事が完了したそうです。
「撞球」とはビリヤードのことで、ビリヤード好きの夫はとても興味津々でした。
この撞球室内部は、毎月第2木曜・第3金曜先着20名限定で10:30~11:30の時間帯、ガイドボランティアの引率で見ることができるそうです。普段は非公開の洋館から撞球室への地下通路も案内してもらえるそうです。
さらに旧岩崎邸庭園を知りたくなった人は、このツアーに参加してみるのもいいですね。
概要
住所:東京都台東区池之端1-3-45
TEL:03-3823-8340
開館時間:9:00~17:00
休 館 日:年末年始(12/29~1/1)
URL: https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html
終わりに
やっぱり昔の洋館はいいです。華族の財力の凄さを実感しました。それから関東大震災の時に地元民にここを開放したというエピソードを知って、さらに興味がわきました。次は撞球室開放日に見に行きたいと思います。
次回は、森鴎外記念館をご紹介します。