今まで旅行や音楽など趣味一辺倒の記事を書いてきましたが、今回は「労働」をテーマにお話ししてみたいと思います。
たまには、真面目なテーマについても書きます。
「週5日・1日8時間労働」っておかしくない!?
当記事を書こうと思ったきっかけ
この度、私のブログ仲間・ゆうさんのブログ「リーマンHACKS」で、仕事についてインタビューに答える機会がありました。→金融系の受付をしているさゆりさんにお仕事インタビュー!
「今の仕事を選んだきっかけ」という質問について、複数出した回答の1つとして「7時間労働(8時間働きたくない)」と答えたら、ゆうさんに「なぜ8時間労働はダメなんですか?」と聞かれてハッとしました。
みなさん、その8時間労働の基準ってどこから来ているのかご存じですか?
自分の仕事経験から実感したこと
・・・その結論は後に回すとして、まずは私の仕事経験をお話しさせてください。
イベントコンパニオン
私は20代の大半、イベントコンパニオンの仕事をしていました。
イベントコンパニオンの仕事例
・家電量販店でケータイ(※2000年代当時)の説明をしている、コスチュームを着たおねえさん
・東京モーターショーの車の横に立って写真を撮られる、コスチュームを着たおねえさん
わかりやすい例を挙げてみましたが、他にも様々なイベントコンパニオンの仕事があります。
そして、イベントコンパニオンの仕事の特徴の1つに「休憩時間が長め」というのがあります。
例)集合時間9時、朝礼参加、本番時間が10~18時(昼休憩は1時間)
・1時間半立ち(←表に出ることを言う)⇔30分休憩の繰り返し
※1つのブースに4人のコンパニオン。基本4人中常に誰か1人は休憩で、3人が表に立つ状態。
「え~、そんなに休憩あるの~?羨ましい」と思われるかもしれませんが、用意された靴が足に合わなくて拷問のように痛かったり、冷房ガンガンの中薄い衣装で寒さに耐えてる時も、何事もなかったかのように、美しい姿勢をキープしながらずっと笑顔で立ち続けるのはなかなか過酷なものです。
「いかなる状況でも、表に立っている間は100%のパフォーマンスを提供する」・・・そんな理由からコンパニオンの休憩時間は長めに設定してあります。
当時イベントコンパニオンの仕事は楽しかったし天職だと思っていましたが「若い時しかできない」と見切りを付けていたので28歳で辞め、その後「ワーホリビザが取れる30歳までに渡仏する」という目標を叶え、帰国後はフルタイムで不動産系の事務の仕事に就きました。
苦痛でしかなかったフルタイムの事務職
事務仕事はずっと座っていられますが、気が抜けるのはお昼の休憩時間とトイレに行っている時だけ。8時間弱、暇な時も仕事をしているフリをしなきゃいけないのが苦痛で仕方がありませんでした。
そもそも事務職自体合ってないし辞めたくて仕方がなかったんですが、正社員という身分にしがみついていました。宅建試験に挑戦し合格したのはこの時ですが、結局仕事として使ってはいません。
扶養の範囲内で学童保育指導員
30代半ばで今の夫と結婚した時、職場のストレスから体調を崩していた私は退職し、のんびり働きたいと思って「配偶者控除」の扶養の範囲内で働くことにしました。(政府の方針としては、女性をもっと働かせるためにこの制度を廃止しようと議論中ですね)
「配偶者控除」とは・・・夫の所得から「配偶者控除の38万円」を差し引いてから課税されること。
・妻の収入が「年収103万円以下」なら、妻自身の所得税はかかりません。
・住民税は、妻が「収入100万円以下」であれば非課税、夫にも「33万円」の控除があります。(地域によっては非課税ではないケースもあり)
「配偶者特別控除」
・妻の給与収入が「103万円の壁」を超えたとしても、「141万円未満」であれば「配偶者特別控除」という制度がありますので、急激に税額が高くなるわけではありません。
※もちろん、夫と妻が逆の場合もあります。
上記の条件から、週3~4時間・1日5時間勤務で小学校の学童保育の指導員として2年働きました。
学童の指導員の仕事はとてもやりがいがありますが、子どもの安全や健康に細心の注意を払ったりケンカの仲裁をしたり、なかなかハード・・・。
でも、独身時代にフルタイムで働いて疲弊していた自分からすると、仕事のペース的にはちょうど良かったです。
シフト制で好きな時に休みを申請できるので、”月・水・金”や”月火・木金”に働いて、間の平日はのんびり家事をしたり、友達と会ったり、空いてる時間帯にヨガレッスンに行ったり、充実した毎日でずっとこのペースで働き続けられたらいいなと思っていました。
↑ヨガスクールは「E-PARK」で探して、お気に入りのレッスンを見付けました☆
しかし、経済的理由でそれも叶わなくなり、またフルタイムの仕事に戻ることになりました。
週5日・7時間労働の受付職に落ち着いたけれど…
少しでも勤務時間を減らしたいと思い1日7時間労働の受付の派遣の仕事を選びました。
現職の仕事内容・人間関係など職場環境には大変恵まれ、ここにご縁があったことは本当に幸せだと思いますが、そんなに充実していてもやはり気力的には5時間ぐらいで帰りたいなと思ってしまうのが正直なところです。
派遣の3年ルールで今の仕事を辞めた後は外に働きに出る時間をまた減らすのが希望で、私が今こうやってブログを書いているのもその分をカバーできたらいいなと思っているからなんです。
ということで、応援よろしくお願いします☆
私が8時間働きたくないワケ
「しんどいから」。
すみません。
世の中には、8時間労働どころか、残業は当たり前、毎日終電までお仕事されてる方もたくさんいらっしゃるかと思います。
「健康な者なら8時間働くのは当たり前だろう」「単なる怠け者なんじゃない?」
・・・そう思った方が大半ではないでしょうか?
でも、厚生労働省HP「労働時間・休日に関する主な制度」から抜粋したこの文を一度ご覧ください。
法定の労働時間:
使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
そう、原則1日に8時間以上働かせてはいけないのです!!
「じゃあ、なぜ日本は残業制度がはびこっているの?」
・・・それは、「36(サブロク)協定」という悪しき抜け道があるからなんです。
時間外労働協定(36協定)
労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者との労使協定において、時間外・休日労働について定め、行政官庁に届け出た場合には、法定の労働時間を超える時間外労働、法定の休日における休日労働が認められます。この労使協定を「時間外労働協定」といいます。なお、時間外労働時間には限度が設けられています。
「余計な協定作ったな。(怒)」と思わざるを得ません。
「1日の労働時間=8時間」の定義
私は、堀江貴文氏の本(どの本かは失念しましたが)を読んで、「1日の労働時間=8時間」の定義はイギリスの産業革命まで遡るということを知りました。
18世紀後半は、工場は24時間365日稼働しなければならなかったので、10〜16時間の勤務時間が普通でした。
そのような長時間労働は残酷な上に続かないことが明らかになり、ウェールズの社会改革者であり実業家のロバート・オーウェンのようなリーダーたちが、労働時間を短くするよう主張しました。
1874年、イギリスでは「全労働者の月曜日から金曜日までの労働時間は1日最大10時間」と定められました。
一方、アメリカでは1861年5月1日、ニューヨークやシカゴ、ボストンなどで労働者が8時間労働制を求める大規模なストライキを敢行。
同年5月4日にはシカゴ市内のヘイマーケット広場で労働者による抗議集会が行われ、労働者と警察が衝突。(メーデーの創設のきっかけになったと言われている)
労働者による8時間労働制導入が要求される中、1919年に開催された国際労働機関第1回総会で「1日8時間・週40時間」という労働制度が国際的労働基準として定められました。
日本では、1916年に施行された工場法を経て、1947年に労働基準法が施行され1日8時間労働が規定され、現代に至っています。
”産業革命”って歴史上の話じゃん!!
みなさん、この経緯はご存じでしたか?
AIの時代、もっとラクになってもいいのでは?
戦後、私達の祖父母~親世代は焼野原から立ち上がりがむしゃらに働き、日本を経済大国にまで押し上げました。
現代日本の成熟した社会の恩恵を受けている者からすると、先代までの功績については感謝の念しかありません。
しかし世の中はAIの技術が発展し、生産性の効率スピードが劇的に変化している「令和」の時代に入りました。
昭和、平成はもう終わったのです。
そろそろ、「1日=8時間労働」を見直すべき時期にきていると思いませんか?
「労働時間を減らし、心と体をしっかり休めて、プライベートも人生も楽しみましょう!!」
↑ 500年の歴史を紐解き、国家・企業・個人が「進むべき道」を指し示しています。
スウェーデンの1日6時間労働の実験
高福祉でお馴染みの北欧ですが、中でもスウェーデンは健康的なワーク・ライフ・バランスを目指す取り組みで知られており、6時間労働が成功した企業もあるそうです。
ストックホルムに拠点を置くアプリ開発会社「フィリムンドス」は2014年に6時間労働を導入し、ライナス・フェルトCEOは、良いことづくしだと以下のように語りました。
「8時間労働は、一般的に考えられているほど効率的ではないと思います。特定の業務に8時間も集中し続けるのは、とても大変です。集中力を切らさないように、他のことをしたり休憩をとったりして仕事に耐えられるようにしています」
もちろん、同じスウェーデン国内で6時間労働の実験に失敗している企業もあります。
でも、「とにかく6時間労働を実験してみよう」という試みは、今「働き方改革」をアピールしまくっている日本の議員の皆さんにも是非見習ってほしいな~と思ってやみません。
厚生労働大臣の加藤勝信さん、頼みますよ。
若者代表として、環境大臣の小泉進次郎さんもよろしくお願いします。
もちろん、一番頑張っていただきたいのは、安倍晋三首相ですが・・・。
日本でも週休3日制の考えがでてきた
「働き方改革」の一環から、週休2日→3日という流れも出てきました。
プレミアムフライデー
そういえば、2017年2月24日から始まった経産省が経団連などと連携し、月末金曜日の終業時間を午後3時に早めるよう企業に呼びかける「プレミアムフライデー」という制度ができてましたね。
午後3時って中途半端だし、月末金曜は繁忙期の企業も多く、あまり世の中に浸透しなかった印象ですが。
「いっそのこと国民の休日にしろよ」って思っちゃいました。(笑)
週休3日制採用の日本企業
①勤務時間集中タイプ(1日休みが増える分、平日の勤務時間が増えるってのもなんだかなぁ・・・)
・ファーストリテーリング(ユニクロ)
・トットメイト
・ウチヤマホールディングス
②給与削減タイプ(①よりはマシだと思う)
・Yahoo!ジャパン
・日本IBM
・KFCホールディングス
③給与据え置きタイプ(やっぱり理想はこれですよね)
・シグナルトーク
・サタケ
今後③タイプの企業が増えて、それがスタンダードになればいいですね。
終わりに
今後、AIの更なる発達により、私達を取り巻く労働環境もめまぐるしく変化するでしょう。
令和元年に入った今、私達一人一人が、自分の労働や人生に対する意識を変える時期に入ってきています。
「週5日間・8時間労働」が当たり前と思ってたみなさん、その”当たり前”を一度取り払ってみませんか?
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