今回は、工藤静香の8th「黄砂に吹かれて」と、9th「くちびるから媚薬」の2曲をご紹介します。
工藤静香 8th&9thシングル曲
まずは、素晴らしい曲を提供してくれている作詞家と作曲家の紹介からどうぞ。
2人の作詞家
8th「黄砂に吹かれて」の作詞は、「FU-JI-TSU」「MUGOん・・・色っぽい」で工藤静香をスターダムにのし上げた功労者・中島みゆきです。
一方、9th「くちびるから媚薬」は、「抱いてくれたらいいのに」「恋一夜」と大人の恋の歌を書いて静香の新たな魅力を引き出してきた松井五郎です。
お二人とも過去に素晴らしい歌詞を提供してくださってるので、今作も期待大ですね。あれから時間が経って大人になった工藤静香にどんな歌詞を書いてくれるのでしょうか?
作曲:後藤次利
作曲は、案定の後藤次利です。
後年のインタビューで、「工藤静香さんはシングル曲を20作品位書いたので、曲ごとに雰囲気をガラッと変えるべきか、同じトーンを続けるかで悩みましたね。リスナーの視点に立つと、手を変え品を変え、曲ごとに雰囲気をガラっと変えると節操がないかもしれないし、ずっと似たようなサウンドだと「マンネリ」に陥ることもあります。と語っている。」と、同じアーティストの曲を連続して作りヒットさせ続ける苦悩を語っています。
各曲紹介
「嵐の素顔」で鮮烈な印象を残した工藤静香でしたが、次曲の「黄砂に吹かれて」「くちびるから媚薬」はどんな曲だったのでしょうか?当時の動画と共に紹介します。
8th「黄砂に吹かれて」
困り顔が可愛いですね。9月発売だし服茶色いし秋のイメージ。
成績
89.09.06リリース。58.6万枚。オリコン週間1位。ザ・ベストテン1位。歌のトップテン1位。
前作より売り上げも上がり、オリコンで6週連続1位とロングヒットを記録しました。この時期歌のトップテンが番組終了となるのですが、最終日に1位を飾るという歴史を残したのもこの曲でした。
カセットテープ「That’s」のCMソングとして流れてて、そのテープ買ったことをすごく覚えてます。話し声と歌声のギャップがまたいいですね。
曲解説
「黄砂に吹かれて」は、私が工藤静香のシングルの中で一番好きな曲です。
恋に破れた女性が、砂漠近くの街に傷心旅行に行くという内容の歌です。初期の工藤静香のアルバムには傷心旅行系の歌が多く、私の最も好むジャンルとなっています。(笑)
後藤次利のシンセ使いが本領を発揮していて、最初から最後まで音作りに隙がなく、工藤静香の楽曲への本気を感じます。前奏や間奏で流れるクラリネットっぽい音が中東辺りの民族楽器に聞こえてきて、アラビアの国に来てるのかな~とか想像をかき立てられたり。
2:56~「うそつき・うそつき・うそつき」と続くのですが、3回目の「うそつき」の後だけドラム音じゃなくて効果音を入れてるのがすごく良い。後藤さんいい仕事してくれます。
曲の世界に合わせたアラビアンチックな衣装もいいですね。
9th「くちびるから媚薬」
このジャケットのメイクいい!!20歳になり大人の色気も加わって超美しいです。
成績
90.01.10リリース。48.9万枚。オリコン1位。歌のトップテン1位。
前作より売り上げは落ちてしまいましたが、相変わらず1位を死守し、TOPの座をキープしています。この曲で3回目の紅白歌合戦に出場しています。
ただこの曲を最後に、彼女が失速していく感は否めません・・・。(歌のトップテンも終わっちゃったからかな~?)
曲解説
松井五郎作詞ということで、「抱いてくれたらいいのに」と「恋一夜」は二部作と連想してましたが、「くちびるから媚薬」は相手の男性が変わってますね。(深読み)
前の二作が「年上の大人の男性に翻弄される少女(「恋一夜」では成長して女性)の物語ですが、今作は翻弄とまではいかないけど、ちょっと男性がリードしてる関係のカップルかな。メロディが軽快だからか前二作ほどの切実さは感じないし、女性側もドキドキしながら恋愛を楽しむ余裕が感じられます。
「ちょっと待ってよねぇ」
出だしの「ちょっと待ってよねぇ」は、静香本人の当時の口癖から出来たというエピソードがあるのですが、これを短く言うと・・・
夫・木村拓哉の代名詞となる「チョ待てよ!」になりますね。(笑)ただの偶然でしょうか?
サウンドは後藤次利のアレンジの巧みさが冴えわたり、クラシカルな楽器をふんだんに取り入れ、大人の洗練された恋の世界を表しています。
2:29の間奏でピアノの音が入るのもいいし、2:47でリズムがガラッと変わるのもいいし、3:14~「いいよ・いいよ・いいよ」の3つ目の「いいよ」の前だけ一拍入るところとかすごく好き。後藤さん、いいアレンジありがとうございます。
黒いベロアのワンピースとても似合ってます。ちょっと肩が見えるのもセクシー。小学生にとっては、憧れの綺麗な大人のお姉さんでした。
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終わりに
工藤静香の「黄砂に吹かれて」「くちびるから媚薬」のレビュー、いかがでしたでしょうか?
ここまで1stから9thまで歴代シングルを紹介してきましたが、当時の私にとっての工藤静香のピークはここまでだったので、初期歴代シングル曲紹介は今回で終了です。ありがとうございました。
「黄砂に吹かれて」「くちびるから媚薬」を聴きたい方は、20周年シングルベストをどうぞ。