今回は、私が工藤静香のシングル曲の中で一番好きな「黄砂に吹かれて」の歌詞を深く考察したいと思います。
工藤静香の名曲「黄砂に吹かれて」
「黄砂に吹かれて」は、1989年09月06日にリリースされた工藤静香の8枚目のシングルです。
58.6万枚のセールス、オリコン6週連続1位、ザ・ベストテン1位、歌のトップテン1位という記録的な大ヒット曲です。
作詞は、工藤静香の歌と大変相性が良い中島みゆきです。(作曲はもちろん後藤次利)
歌の内容は、ざっくりいうと「主人公の女性が失恋して、黄砂の吹く街を傷心旅行する」というストーリーです。
これから、その歌詞の世界をとことん掘り下げていきたいと思います。
まずは動画から
「黄砂に吹かれて」を知ってる方も知らない方も、まずは動画をご覧ください。
別記事でも書きましたが、2:58~「うそつき・うそつき・うそつき」の3回目の「うそつき」の後だけドラム音じゃなくて効果音が入るところが好きです。
(※バックダンサーがアラビアンな衣装を着ていたので、やはり旅先は中東説が濃厚か!?)
黄砂に吹かれる街ってどこ?
日本でも春先に朝の天気予報で「今日の黄砂情報は・・・」なんて言ってますが、さすがにこの歌の世界は九州や山陰ではないですよね。砂場でお馴染みの鳥取砂丘でもないと思います。
「黄砂に吹かれて」は異国情緒溢れる曲なので、やはりここは外国の砂漠の街と考えたいところです。
日本人が「砂漠」と聞いて一番に思い付くのはサハラ砂漠だと思いますが、サハラ砂漠の砂は「紅砂」と呼ぶそうなので候補地から外します。
黄砂について調べてみると、発生地は東アジア~中央アジアと書いてあるので、ここからさらに地域を絞ります。
歌詞の「地下を深く流れる 澄んだ水に似ている」・・・これを聞いて、世界地理で習った「カナート」を思い出しませんか?
カナートを調べてみると、
とあったので、やや強引ですが、この曲の舞台は、イラン、アフガニスタン、パキスタン、ウズベキスタン、新疆ウイグル自治区のいずれかということで決着したいと思います。
深読み歌詞解説
「黄砂に吹かれて」が好きすぎて、歌の世界を色々深読みしてみました。
まずは、全歌詞の意訳から。(日本語を意訳っていうのもおかしいですが・・・)
全歌詞意訳
「黄砂に吹かれてきこえる歌は 忘れたくて忘れた なくしたくてなくした つらい恋の歌」
→この恋は終わらせたつもりだけど、まだ辛くて忘れられない。黄砂が吹く異国の地で聞こえてくる歌も物悲しく聞こえる。
「眠りを破ってきこえる歌は わかってるつもりの紛らせてるつもりの ひとつだけの歌」
→失恋の事実を思い出させる呪いの歌は、唯一忘れさせてくれるはずの眠りさえも妨げてくる。
「もう蜃気楼なのかもしれない 片思いかもしれない」
→あの時、心が通い合ったと思ったのは幻だった。両思いだと思い込んでいたのは私だけだった。
「あなたに似ている人もいるのに」
→あなたに似てる人なんてたくさんいるのに…。
「あなたより やさしい男も 砂の数より いるのにね? 旅人」
→あなたより優しい男も、砂の数よりもっといるのにね。この悲しみを癒してくれるのは旅しかない。
「黄砂に吹かれてさまよう旅は 地下を深く流れる澄んだ水に似ている 終わりのない旅」
→黄砂に吹かれる私の旅は、澄んだ地下水のように果てがない。この傷心が癒されるまで私は帰れない。
「微笑(ほほえみ)ずくで終らせた恋が 夢の中悲鳴あげる」
→物分かりのいい女のふりをして笑顔で別れたけれど、夢の中までは嘘はつけない。
「あなたに似ている人もいるのに あなたよりやさしい男も 砂の数より いるのにね 旅人」
→1番と同じ。
「「うそつき」「うそつき」「うそつき」こみあげる」
→うそつき。
「答えてもらえばよかったのに きくのが怖かった名前 私じゃない名前だもの」
→「あなたが本当に好きなのは私じゃないかも」ってうすうす感じてたから、怖くて聞けなかった。彼女の名前を聞いておけば良かったのに。
「笑顔で終わった あの日から 旅人」
→笑顔で別れたあの日から、私は旅人。
どんな失恋?2つの説
この歌の主人公は、一体どんな恋に破れて旅に出たのでしょう?
この失恋については、歌詞の受け取め方で2つの説が考えられます。あなたはどっち派?
「MUGOん…色っぽい」の続編説
超内気な主人公は、「目と目で通じ合う そういう仲になりたいわ」と思いつめるあまり、好きな人とたまたま目が合っただけで、両思いだと勘違いしてしまう。
後日、その人に告白すると「俺、彼女いるから」と断られ、彼女の名前も聞きたかったけど嫉妬しちゃうから聞けずじまい。(でも気になる!!) なんとか作り笑顔でその場を離れるのが精いっぱいだった。
「自分の思い違いが恥ずかしくて、彼らのいる街にはもういられない」と、主人公は旅に出た・・・という話。
セカンド女説
彼氏だと思っていた人にはもう一人女がいた。自分への扱いが雑になってきたことを察して、「私とあの女、どっちが本命なの?」と聞くこともせず、笑顔で身を引いた。もう一人の女の名前は気になるけどシャクだから聞かなかった。
「あんな男はくれてやる」と悪態をつきながら、主人公は旅に出た・・・という話。
2つの説の共通点
あなたの曲のイメージはどちらが近かったでしょうか?
2つの説で共通しているのが、今回の失恋を経験して、
「次に付き合うのは、見た目はあの人と似た同じタイプになるだろうけど、性格はもっと優しい人を選ぼう」
と学習していることです。
見た目の好みってなかなか変えられないので、そこは仕方ないですよね。(笑)
砂の数はいくつ?
その答えは、この動画の中にあります。
「地球上に男は何人いると思ってるの?」「35億」・・・だそうです。(笑)
「黄砂に吹かれて」の主人公のような、失恋で傷付いている女性に是非見てもらいたい動画です。
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終わりに
「黄砂に吹かれて」の歌詞DEEP考察、いかがでしたでしょうか?
この歌が好きすぎて実験的に書いてみました。
みなさんのご意見、お待ちしています。